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読書をしながら、子育てしながら、人間の内面についていろいろ考えたりする毎日

「ちょっとしたストレスを自分ではね返せる子の育て方」

大人の本 子育て

ひとことでいうと子育て本です。読みやすく、具体的なコツものっていてとてもよかったです。

 

この本がただの子育て本でなく、芯の通った説得力を持っているのは、著者の土井さんが、土井ホームという心に深い傷を抱えたこどもたちを受け入れ、一緒に暮らす場所を運営し、その長年の経験から語っていることによります。

 

虐待、非行、引きこもりなどの経験を持ち、辛い心の傷を抱えた子供たち、つまり育てる側からすればとびきり難易度の高い子育てを要求される中で、問題児に通用する子育てのコツが、すべての子供たちに通用するものである、ということを発見されたそうです。

 

ユニバーサルデザイン、ということばを使って説明してらっしゃいますが、たとえばADHDの子に対して有効な工夫が、発達障害を持たない子が苦手を克服するために役に立つことがある、ということです。

 

これには本当に同感です。障害、マイノリティ、病などこの世界で人知れずさまざまな苦労をしている人たちこそが、道なき道を切り開いて普通の人の暮らしやすい世界を作る助けになってくれている、と思います。

 

書かれている内容がひとつひとつ、さまざまな苦労や失敗から落とし込まれたであろう、シンプルな法則、シンプルな対応にまとまっていてわかりやすいです。

 

タイトルにもなっている、ストレスをはねかえせる力をどう育てるか、という話は現代に子育てしている親なら誰もが持つ不安へのひとつの答えになっています。

 

あれが起きたらどうしよう、これが起きたらどうしよう、ではなくなにか望まない事態が起きた時に自分で乗り越えていく力を育ててあげましょう、ということです。

 

他にメタ認知能力や自尊感情を育てることの大切さにも触れられていて、これにも納得です。

 

怒らないためのテクニック、上手な怒り方、引きこもりや万引きなど困った事態にどう対応するか、など具体的なノウハウも豊富。

 

また文章の端々に、発達障害を持つ子への対応の知識、発達障害的な症状を見せる子のこと、感覚過敏、カウンセリングなど心理的療法の知識などがちりばめられていて、実践とともに常に勉強されているのだなあと思います。

 

最前線で、深い愛と覚悟を持ってこどもに接している方のことばは深くしみるのでした。

 

 

ちょっとしたストレスを自分ではね返せる子の育て方

ちょっとしたストレスを自分ではね返せる子の育て方