押し付ける/押し付けられて思考停止 VS 自分の頭で考える
コメントでいただいた「思考停止」、「流れに乗る」というキーワードが頭のなかでひっかかっていたところに、こんな記事を読みました。
自己肯定感をしっかりと養うには、絶対評価でほめてあげることが大切なのに、学校という場で、どんどん自己肯定感が下がっていくという現実。記事の中でデータが示されていますが、ただでさえ低い日本のこどもの自己肯定感は小、中、高と進むにつれてどんどん下がっているそうです。全部が学校のせいではないとしても、学校の影響は大きいと考えてよさそうです。
記事によるとその原因のひとつは、学校では相対評価で評価されるということ。テストの点数などがわかりやすいですね。こどもがテストで90点とってきたら、親がなぜあと10点とれなかったのかといってしまう。宿題やりなさい、片付けなさい、ということばも宿題ができていない、片付けができていない、という否定表現だと記事では指摘されています。
たしかに。
親のわたしたちもそうした学校教育で育ってきているのですから、自分の価値観を疑ってかかるくらいでないとこどもの自己肯定感を上げるのは難しいかもしれません。記事では自己肯定感をあげるためのことばがけのコツも具体的に示してありなるほどとおもいました。
また、「思考停止」と関連してくる学校の問題として禁止事項が多いことが記事の中で指摘されています。
「◯◯してはいけない」という禁止の言葉は強制ですから、素直な子どもたちは疑うことがありません。そしてそれ以上に考えることもありません。子どもの思考は、禁止された時点で停止してしまいます。
そこで子どもの思考停止を避けて、自主性や自信を育むために学校のルールを子どもたちで考えさせる手があります。
これもなるほどとおもいました。
学校に限らず公共のルールでも、「人に迷惑だからこれをしてはいけない」で思考停止してしまうのは、こどもでなく大人もそうだなと。
常にこれでいいのかな? 他の方法はないのかな? こうしたらもっとよくなるのでは? と柔軟に考えることがこどもにもおとなにも必要ですね。
さらにいえば、日本の政治や大きな決定についても自分には関係ないとあきらめるのではなく、自分たちで話し合って決めていくという意識を持つ人が多数派になれば、社会も変わっていくかもしれないですね。
どうしても大人が生徒たちの安全などを先回りして考えて、「押し付けるルール」が多いのが学校。これでは「自分の頭で考える」ことをしなくなってしまいます。自己肯定感を高め、自信を育むには、「自分たちで決める」というプロセスが重要なのです。
「押し付ける」(押し付けられて思考停止)ではなく「自分の頭で考える」。これが日本のこどもとおとなにいまとても必要とされていることのように思いました。