こどもとおばけ
大胆さと繊細さを併せ持つ、下の子のお話です。
日頃「怖いもの知らず」を自称していて、たしかに大胆にあれこれ挑戦する姿がありますが、時々繊細な面を見せることがあります。
いまは寝る前に「ねえねえ泥棒こない?鍵閉めた?窓閉めた?」と聞くのが日課です。なにかの拍子に「ちゃんと鍵閉めないと泥棒が来るよ」という話が心にささったようです。
また、先日お化け屋敷に行き、あまりの怖さに半べそをかいて以来、お化けがこわくなったようです。
そんなある日の会話より。
「ねえねえ、泥棒来ない?忍者も来ない?」の一連の流れの後に「ねえねえお化け来ない?」と聞いてきました。
「うん、来ないよ」と答えると「なんで?」との質問。
これは予想外で何て答えようか内心あせりました。
とっさに「おばけはね、楽しくにこにこ笑ってる人は嫌いなんだって。ここのおうちはみんな楽しいこと大好きでおもしろいことがいっぱいのお家でしょ?だから来ないとおもうよ」と答えました。
すると「そっか! そうだね、ここのお家はおもしろいおうちだよね、くふふ。」といって静かになりました。
その後読み聞かせなどしていたのですが、しばらくしてからこんなことをいいました。
「あのね、もうおばけこわくないよ。もしおばけがきたら、そっちを向いてにこにこって笑いかけるから、だいじょうぶ」
こどもの中の生命力に感動したひとこまでした。