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読書をしながら、子育てしながら、お仕事しながら、人間の内面についていろいろ考えたりする毎日

ゼロにする

 

現代人にとって、不確実な状態でなにかすること、はじめて出会う(つまり未知の)ものごとに対応することってとても難しいことではないかとおもいます。

なぜかといって、単にそういうことをしなくても毎日暮らしていける豊かさのためです。

少し前の時代の人は不便だった分、自分でなにもかも作って生活していましたから、生きることと創造は一体で、切り離されることはありませんでした。不便だから待つことも、結果がどうなるかわからないこともごくあたりまえでした。

でも現代では、物質的に豊かになり、お店にさまざまなものが並び、お金を出して買う、という消費が中心の生活。お店で売っているものが基準になってくると、自分で作ったものは完成度が低く感じたりして、ますます手作りしたり工夫したりすることから遠ざかる、というサイクルが発生しています。

そして結果がわからないままやってみるということにますます耐えられない現代人が増えているように思います。

でも子育てをしていると、わからないままに決断を迫られることの連続です。悩み始めて迷路にはまってしまう親の方もたくさんいるとおもいます。

実はそんな時にも、普段からクリエイティブに生き、日々創造していると、すんなり解決策が閃きやすいです。(もちろん子育て以外の人生のクライシスにも有効!)

もちろんなにを決断しても、それが正解だという保証はありませんが、少なくとも、苦しい、しかもうまくいかないやり方をしなくてすみます。気楽に創造することの反対の「苦しくて辛くて行き詰まるやり方」の例をあげてみます。

過去にとらわれる

未来の予測不安にがんじ絡めになる

深刻になる

根性でなんとかしようとがんばる

いろんなことを無理やり力でコントロールしようとする

失敗を恐れる

心の中で自分が必死に求めていることに目をつぶり、気がつかないふりをする(お母さんに認められたい、お父さんに認められたいなど)

がんばれば、努力すればうまくいくと自分にいいきかせる

悲観的なストーリーを自分に言い聞かせ、本当はうまくいかないと思いながら、いろいろなことをする。


などなど。

そうじゃなく、軽やかに、いろいろなストーリーから自由になって、その瞬間に創造することができたら楽かなと思うのです。

でも言うは易し、ですので少しずつ説明していきますね。

まず、創造するためには自分をゼロに戻さないといけません。白紙にする、というのでしょうか。絵を描く前にまっしろな紙を用意するのと同じです。


自分の中に決めつけがあったり、こうだったらこうなってこうなる、というストーリーを、隠し持っていたりしたらうまくいきません。

いってみれば、赤ちゃんのようになんの先入観もない状態になって、次の瞬間に何が起こるかわからない、と思いながら生きるということです。

普通の人はそう考えてみるだけで、不安になったり恐れを感じると思います。

そうしたら、どうしてそう思うの?と自分に問いかけてみてください。

過去の経験とか傷ついたこととか、いろいろでてくると思います。

責めたり批判したりしないで、ふんふん、と聞いてみてください。ノートに書き出してもいいです。

棚卸しのような感じです。

自分の中にこういう考えがあるのだな、とわかっていれば、無意識に振り回されることは減ってきます。

自分の中の不安や恐れを把握すればするほどそこから自由になってきます。

決めつけるのは楽なやり方かもしれません。しかしそこから自由になり、わからないままいられるようになると、どんどん自由に創造できるようになります。軽やかになります。

子どもは、遊具などでバランスをとって遊ぶのが好きですが、転んでも転んでも、楽しそうにきゃっきゃっと笑いながらもう一回!もう一回!とチャレンジしたりしますね。

大人だってそうできるんです。

そんなふうに失敗を恐れず自由に楽しく生きていいのです。

手を動かしてみたいな、と思った方におすすめなのが森博嗣さんの「創るセンス、工作の思考」集英社 という本です。モノ作りのおもしろさ、大切さが書いてあって、さっそくなにか作りたくなります。

 

 

創るセンス 工作の思考 (集英社新書)

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