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読書をしながら、子育てしながら、人間の内面についていろいろ考えたりする毎日

「いじめられっ子の流儀」

いじめられっ子の流儀:知恵を使ったいじめっ子への対処法

いじめられっ子の流儀:知恵を使ったいじめっ子への対処法

  • 作者: ケイト・コーエン・ポージー,奥田健次,冬崎友理
  • 出版社/メーカー: 学苑社
  • 発売日: 2016/09/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こう言われたら、こう切り返せ!
いじめに屈しないために、知恵と機転でいじめっ子をひねり返す技を伝授。「ほめ言葉」「賛同」「質問」などのテクニックを駆使し、意地悪の連鎖を断ち切る。


主な目次
なぜ、いじめやからかいが起きるのか?/いじめっ子やからかう子への三つの対処法/金塊さがしと偏見/いじめっ子への対処法(さらなる二つの方法)/侮辱やからかいに対して、すべきこと、すべきでないこと/決断を下し、誓約を行なう/実践する/アイディアを実行に移す/最終的な見通し/反・意地悪の用語集/保護者への情報

 

なんだか衝撃的なタイトルと装丁になっていますが、内容に怖いところはない実用書です。シリアスないじめまでいかなくても、ちょっとしたからかいや悪意のあることばにも対応できる、便利なコツがたくさんのっていて使える本だとおもいました。訳した人のコメントによると原著タイトルはHow to handle Bullies, Teasers, and other Meaniesで「いじめっ子やからかう子、意地悪な子への対処法」だそうです。


 

はじめに

これまで、いじめっ子や意地悪な子に動揺させられたことは何回ありますか?

数え切れないほどあるというあなた、これはあなたのための本です。もうあなたは誰かの被害者となり、つらい気持ちを味わうことはありません、かといって、自分の身を守るために、あなた自身がいじめっ子や意地悪な子のようにふるまう必要もないのです。実は、周りの子の気に触る行動を冗談に変え、あなたが快適に過ごせるようにしていくことは可能なのです。この本では、その方法を教えます。

 

もしもあなたが人間ではなく、動物だったとしたら、いじめっ子の存在は大問題です。動物の場合、自分を痛めつけてくる相手に対してとれる道は二つしかありません。「闘う」か「逃げる」かのどちらかです、でも人間であるあなたには、第三の選択肢があります。あなたは「考える」ことができます。あなたは頭を使うことで、いじめやからかいというくだらないやりとりを止め、最もひどいいじめっ子を友達にすら変えることもできるのです。

 

このはじめにの文章だけで、いままでにない画期的な視点がもたらされています。意地悪なことをいわれて、「同じように意地悪なことを言い返す」か「我慢して黙っている」の二択ではなく第三の選択肢をとることができるのです。

 

まず、いじめっ子はどうやっていじめっ子になったのか解説している部分がおもしろかったです。以下に要約してみます。

 

生まれながらのいじめっ子はいない。その子の人生のどこかでより強大ないじめっ子によって、小さないじめっ子へと変えられたのだ。「大きないじめっ子」は小さないじめっ子を「自分は小さくて弱い存在だ」と感じさせた。小さないじめっ子は、周りの子に手出しをして相手が困ったり動揺したりするところを見ると一瞬だけ自分が強く大きくなった気がする。いじめっ子らしいふるまいを繰り返すうちに、その子はみるからにいじめっ子らしくなる。しかし本当はその子はいじめっ子という服を着ているだけ。実際にはその子は荒削りなだけで、いずれよい行動ができるよう磨かれていく可能性のあるこどもだ。

 

こうした視点にたって知恵のある対応をし、相手の中に隠れている「よくなる可能性のあるこども」に働きかけることで、意地悪する気をなくさせたり、よい部分を引き出したり、笑わせたり、場合によっては友達になれたりということが起こります。

 

例えばこんな会話の例が紹介されています。

 

「あなたのお母さんのブーツ、ごつくてまるで戦闘用みたい」

 

A  「だから何?あなたのお母さんなんてめ牛みたいに太ってるじゃないの!」

B 「本当に、そうなのよ。うちのお母さん、昔からすごくおしゃれなの。」

 

Aのような返答をしてしまうのは簡単です。いじめっこの発言の模倣ーいわゆる「猿まね」ーをしただけです。Bの返答には、人間としての知恵が求められます。相手の侮辱の言葉をほめ言葉へと転じることは、いじめっ子という服の中から抜け出せずにいる「よくなる可能性を秘めたこども」に向かって、はなしかけていることなのです。

 

とにかく、具体的に意地悪なことを言われた時どう対処するかというテクニックが満載の実用書です。侮辱をほめことばに、質問する、相手に賛同する、ということからはじまりさまざまな対応のバリエーションが学べます。

 

こんな返しも秀逸でおもわず笑っちゃいます。

 

いじめっ子 お前なんか地獄へいっちまえ!

知恵の人 お前こそディズニーランドにいっちまえ!

 

いじめっ子 お前、とにかく黙っとけ!

知恵の人 お前、とにかくホットファッジサンデーでも食ってこい!

 

 小学生(の親)の必読書といってもいいのではないでしょうか。

 

「ばかとかあほとかいわれたらなんていえばいい?」「意地悪なこと言われた時どうしたらいい?」と聞いてくるうちの小学生と一緒に研究してみようとおもいます。

 

もちろん大人同士でも使えるテクニックです!