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読書をしながら、子育てしながら、人間の内面についていろいろ考えたりする毎日

「ユニコ」

ユニコ [DVD]

ユニコ [DVD]

 

ユニコの映画は自分がこどもの頃映画館で公開していた覚えがうっすらとありますが、いままで見たことはありませんでした。

 

昨年あたり雑誌の手塚治虫特集を目にして、マンガと映画のDVDを買ってみました。ユニコのマンガの原作は手塚治虫なのです。サンリオの雑誌に連載されていたそうです。マンガはやはり小さい子には向かない感じかなとおもいましたが、DVDは年長や小学生低学年くらいで楽しめるとおもいます。(クライマックスのシーンは結構怖いので、そういうのが苦手なお子さんは要注意です! うちのこどもたちはいまでも怖いところになると「ママ来て!」といいます。)

 

<あらすじ>

ユニコーンのこどもユニコはそこにいるだけでまわりの人を幸せにしてしまうふしぎな生き物。神々はユニコに嫉妬し、西風にユニコを追放させます。西風はユニコをかわいそうにおもい同情していますが、神々には逆らえません。ユニコは神々の命令で西風によってあちらの世界、こちらの世界に運ばれます。いく先々でいろいろな人に出会い、愛し、愛されるユニコ。だれかがユニコのことを愛すると、ユニコはふしぎな力を出すことができます。それによっていろいろなドラマが巻き起こる!

 

せっかく仲良くなった友達と別れなければいけない切なさ、人の悪意のグロテスクさ、といった描写と、ユニコの純真さや愛らしさの絡み合う様子が絶妙で、いまどきのアニメ作品の無菌っぽい感じと一線を画しています。

 

ユニコという作品の訴えていることのなにがすばらしいか、語るのは難しいのですが、自分が得することではなく、誰かを助けよう、役に立とうとした時に、自分で意識していないのに後から振り返ってもあれ?と思うような大きなことをしてしまう時ってありませんか?

 

人助けのニュースなど見ていて「いや勝手に身体が動いて」とか「自分でも信じられないのですが」などのコメントとともに英雄的な行為が紹介されているような、そういう感じです。

 

ユニコはふだんはちっちゃくて無力でただただかわいらしいだけの生き物みたいですが、誰かに愛された時(もしかしたら、それはユニコが愛を感じた時、という意味なのかもしれませんが)気高く大きなペガサスのような姿に変身してすばらしい力を出すことができるのです。(自分の意思では変身できない、というのが肝です。)

 

わたしたちは普段、日常を生き、日々ずっこけたり失敗したりしながら自分の損得を考えて生きる小さな存在でもあるけれど、それと同時にたとえば人間として宇宙にロケットで旅したり、大きなことができる存在でもありますね。

 

そしてそれは大きいことをやってやるぞ、という野心によって成し遂げられるというより、自分ひとりではなく人類全体のことを思って行動する、だれかのために身を捨てて動く、そういう積み重ねによって起こるものなのではないか、なんて。

 

そんなことを思わせてくれる作品です。