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読書をしながら、子育てしながら、お仕事しながら、人間の内面についていろいろ考えたりする毎日

「毒親」、「アダルトチルドレン」ということば

実は、「毒親」とか「アダルトチルドレン」ということばが一人歩きすることには問題を感じていて、あまりそういうことばを使いたくないとおもっていました。でもこの問題を語るのにある程度のことばはつかわないと説明できないですね。

 

なのでそのへんのことを書いてみたいとおもいます。

 

たぶん、有害な接し方をする親に育てられたこどもは、共依存状態になっていて、健全にNOをいうことができなくなって苦しんでいるので、まずはいまの自分の問題は親の有害な接し方からきている、と気づいて線をひくことが必要です。

そして、いまの自分はアダルトチャイルドという間違った状態にいる、ということを認識する必要があります。

 

そのために「毒になる親」「アダルトチルドレン」というコンセプトが必要です。

 

ただ、そのことばにしがみついて、いつまでも自分の人生がうまくいかないのは自分の親のせいだ、と文句をいってなにもしないという状態に留まり続けるなら、そのことばにとらわれて、前に進めなくなっているといえます。

 

ある意味、自分で自分の責任をとらずに、人のせいにして毒をまきちらして生きるならば、その人自身悪気はなくてもまわりに有害な接し方をしてしまっているので、親と同じことをしてしまっているということになります。

 

仕方ないといいながら負の連鎖につながれて毒を撒き散らすのではなく、自分のところで生き方を変えて連鎖を止めたいものです。自分のした辛い思いを他の人にさせたくないですよね。

 

田房永子さんが「いったん親のせいにしたら案外うまくいった」というタイトルでいいたいのはそういうことだとおもうのです。

 

いったん親のせいにして、親と自分の間に健全な境界を引き、自分をたてなおすことが大事。そして、そのあとは、なんでもひとのせいにするのではなく、自分で自分の不安や悩みを引き受けて自分の足で自分の人生を歩いていくことも大切ですね。

 

 こちらのマンガはインターネットで読めます(まだ連載中です)。とてもわかりやすいので興味のある方は読んでみてください。

 

 田房永子「いったん親のせいにしたら案外うまくいった」

いったん親のせいにしてみたら案外うまくいった

 

 

こちらは子供に対しての有害な接し方というものが存在するという問題を提起した本です。有害な接し方により傷つき損なわれるこどもの人生がどういうものかという実例もたくさんあります。

 

アメリカでカウンセラーをしている著者が、よく受ける相談からまとめた内容となっています。小さい頃親から受けた悪い影響のせいで、現在の生き方がバランスの悪いものになってしまった結果、いろいろなことがうまくいかないという相談を受けることがとても多いそうです。

 

負の連鎖についても書いてあります。

 

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)