Follow your bliss

読書をしながら、子育てしながら、お仕事しながら、人間の内面についていろいろ考えたりする毎日

拡充学習の実践例(マイコー雑記さん)

いつもためになる記事があがっているマイコー雑記さんですが、拡充学習を実践した1日の様子を記事にしてくださいました。

 

まだご覧になっていない方はぜひ見てみてください。

 

それにしても自然が豊かで美しい!!!

 

blog.goo.ne.jp

「才能」ということばが持つイメージ(追記あり)

レンズーリは、元々は才能教育が専門の方なので、才能ということばがよくでてきます。ひとつ前の記事で紹介した本もそうです。


ただ、わたしは「才能」ということばを聞くと複雑な思いがわいてきます。


なぜかというと、いま世間でこれが才能、と思われているのは、勉強ができて難関の学校に受かる、とか、バレエの才能があって厳しい練習に耐え、海外でプリマドンナとして活躍する、とか、サッカーでワールドカップに出るとか、そういう人が才能ある人、という捉え方が主流だと思うからです。

そういう人についてはそれはそれで別にいいも悪いもないのですが、才能とはそういうものでそれ以外は、才能じゃない、という捉え方には異議があります。

 

多重知能を提唱するガードナーのMI理論だってたったの8種類の知能しか規定していないのです。


困っていそうな人に気づいて、お手伝いできる、とか、誰よりも強いベイブレードを自作するとか、その場で笑い話を作って笑わせる、とか、人と違うおもしろい着眼点を持っているとか、日常のささいなできごとに幸せを感じられるとか、数かぎりない才能が人間にはあって、そういう才能は学校の勉強ができるようなことに比べたら地味で取るに足りないように見えるけれど、わたしが家庭での拡充学習をしていくにあたっては、いままでスポットライトがあたっていなかった才能を親が見つけて伸ばしてあげられたら、という思いが強いです。

他のところでほめられるようなことは、もう既に認められて、ほめられる機会があるのだから、それ以外のところを見つけて伸ばしてあげたい。

以前も書きましたが、ひとりの人間を地球とイメージした時、360度、全方位に伸びる可能性があって、そのうち認知され、開発されているのはほんの数パーセントだなあ、と思うのです。それ以外の広大な未開発地に着目したいです。

また、わたしたちは変化の激しい時代に生きていて、将来どんな才能、スキルが役立つかはいまの大人にはわからないのです。

少なくとも、大人の小さい価値観で才能の芽をつぶさずに、いろんな才能を伸ばしてあげられたらいいなと思います。

*2/22 追記

 

才能」ということばの定義に関しては前回紹介したこちらの本にあった定義がもっともだとおもったので引用します。

本当の「才能」見つけて育てよう―子どもをダメにする英才教育

本当の「才能」見つけて育てよう―子どもをダメにする英才教育

 

「すべての子どもには才能がある」というのは、その意味づけ(定義)によっては正しいといえます。何かの教科に優れた子供は才能があるし、スポーツや音楽、芸術での優れた能力、あるいはゲームやマニアックな趣味で発揮される能力も才能です。しかし才能をある特殊な分野の知識・技能がふつうの人より優れた少数者(全体の数パーセントとかもっと少数とか)に限定すれば、すべての子供が何らかの分野で才能者である可能性は、現実には低くなります。

でも、集団の中で上位にいるかという他人との比較ではなく、「すべての子どもは、他のものよりずっと興味をもって、その学習に没頭できる、そして上達する何かが必ずある」という意味で「どの子にも才能がある」というのは正しいのです。その才能は目覚めて育つ日を待っています。

 

「本当の「才能」見つけて育てよう」

 

本当の「才能」見つけて育てよう―子どもをダメにする英才教育

本当の「才能」見つけて育てよう―子どもをダメにする英才教育

 

 

レンズーリの著作本は絶版のようなのですが、翻訳者の方が出しているこちらの本に拡充学習のことが出ています。概要をつかむには十分ですし、日本語も読みやすいです。

 

タイトルは「?」ですが、中身は多様な才能をどうみつけて育てるかについてかかれたまじめな本です。

 

また、レンズーリ以外の才能教育に関する理論も紹介してあるので参考になります。

 

子どもがいろんなことを学んでいく際の個性、つまり得意なところと苦手なところをうまく見つけて、学ぶ力を最適に伸ばすという問題について考えます。親の思い込みで子どもを枠にはめてしまうのではなく、子どもの本当の才能を見つけて、尊重して育みましょうというのが願いです。とくに発達障害をもつ子どもたちについても、「いいところ」を見つけて、伸ばして生かそうという発想で、子どもたちに合った学習環境を、家庭や学校で整えていただければ幸いです。(「まえがき」)より

 

 

 ただ、レンズーリの本はなにがどう、というのは難しいですが、レンズーリの情熱、というか熱い思いというかそういうのが伝わってきてなんだかすごく刺激されるところがあります。

 

それに比べるとこちらの本は、わかりやすくまとまっているのはいいのですが、それでわかった気になっちゃっていいのかな?ともおもったりして。

 

「なんだかわからないけど、こどもと一緒に楽しく成長していきたい!」という気持ちを大切にして活動していけたらなとおもいます。

 

わからないままでいる、枠からはみ出る、無駄や脱線を楽しむ、そんな時間を親子で楽しめたらいいですね。

 

 

 

テレビごっこ→劇ごっこ→絵本作り

うちの親子で、またはこどもだけで行われるこまごまとした活動を記録してみようと思いたちました。拡充にあてはまるかどうかというと、それ未満かもしれませんので拡充の「種」かもしれません。

 

でもこうした活動が発展していくことも十分あります。

 

記録することで、後で振り返って関連性に気づいたり、発展する方向が見えたり、するかもしれないとおもいましたのでやってみます。

 

 

テレビごっこ→劇ごっこ→絵本作り

 

家では歌ったり踊ったりミュージカルや劇を演じてくれたりする下の子。

 

きょうはこんな遊びをしました。

 

最初はママがピッとリモコンでテレビのスイッチを入れる振りをすると、テレビがついてテレビの中の人になっていろんな番組をしてくれる遊び。

 

まずは天気予報、その後「雪のお姫様」をみよう、といってピッとスイッチを入れてみました。するとちょっとまっててね、といって着替えてきて演じてくれました。

 

ちなみに「雪のお姫様」というのは下の子が時々上演してくれる劇のシリーズ名です。お話しはその時々で変わりますが、例えばあるところにゆきのおひめさまがいて、最初はお城の暮らしの様子が出てきて、そのうちにおふとんに入って寝てしまうおひめさま。でてきたおひめさまは春のおひめさまに変身していましたとさ、とかそんなお話しです。

 

きょうは「ゆきのーおひめさまーがー」と歌ったり歌いながらお話しを作ったり、見えない誰かと寸劇を演じたり、楽しいプログラムを見せてくれました。

 

その後、絵本作って、とおねだりしてそこにゆきのおひめさまのお話しを、大人に手伝ってもらってかきました。

 

春はもうすぐ?

f:id:milkaddict:20170219151218j:plain

わが家に素敵なお花がやってきました。

 

花屋でつぼみの状態の球根を買ってきたのですが、こどもたちそれぞれのお花、ということにして毎朝のお水替えをお願いしています。

 

水色のムスカリは小さなベルの形の花が次々に咲くのが愛らしく、赤系の球根はチューリップの原種だそうで、大ぶりのつぼみが徐々に色づいて開いていくのがゴージャスです。

 

ちなみに以前アボカドの種もお水につけて発芽に成功しました。それそろ土に植えてあげなければ。

 

すぐに枯らしてしまうので園芸は苦手分野ですが、植物を身近に感じたいし、お花があると癒されるのでいいですね。

 

お水で育てると根っこの様子も良く見えますね。観察したり、これはどうなってるんだろう?と疑問がわいたり、拡充学習の種としてもよいとおもいます。

 

家庭でする拡充学習の流れ フローチャートの試作

拡充学習を家庭でどうやってしたらいいか、うまく説明するにはどうしたらいいかとおもっていたのですが、流れをフローチャートで書いたらどうかと思い作ってみました。

レンズーリのSEM(全校拡充モデル)をベースに、家庭で親が行えるようなかたちにするにはどうしたらいいか検討し、アレンジを加えています。

自分なりにレンズーリの本からエッセンスを汲み取ってまとめているつもりですが、学校向けに考案されたものを家庭で行うためには、どうしてもわたしの独自の解釈や考えで組み立てている部分が入るので、オリジナルから少し変更が加わっていることをご了承ください。


拡充学習全体を通しての基本的な考え

大人も子供も喜びをもって活動する。
喜びから自主的に動いていく力が生まれる。
積極的にこうしたい、という希望やアイディアが出てくる。
そこから創造的な活動も展開する。
やりたいことのために、新しい知識や技能を積極的に学ぶ。
困難にあたっても最後までやりきる力が生まれる。
活動のあとは自分で振り返って修正していく。


そのためにはその子の能力、興味、学習スタイル、思考スタイル、表現スタイルに合わせながら、その時どきの「これがやりたい!」「これが楽しい!」という気持ちに合わせて活動内容を調整していくことが大切。

 

家庭で行う拡充学習の流れ

 

STEP 0 :個性、才能の芽を見つける段階

大人がこどもの話しを聞く。こどもが発信しているものを受信する。

 ⬇︎

STEP 1 :探索活動の段階

これかな? これおもしろそう、と思った活動をあれこれ試す。遊ぶ、たわむれる。

→こどもの興味にヒットすると何回も同じことをする、楽しむ、フロー状態になることも。

⬇︎⬆︎
STEP 2 :かたちにする、そのために知識やスキルを学ぶ段階

 (継続的な興味を発展させる)

調べる、新しい知識や技能を学ぶ、まとめる、制作する、表現する。

⬇︎⬆︎
STEP 3 : 伝える、発表する、表現する段階

活動の結果をより大きい場に表現する。発表する。知ってもらう。他のこどもたちに発表するのもよいが、実社会につながるのが一番よい。劇や音楽の発表でもよいし、コンテストなどを利用するのもよい。

⬇︎
GOAL :創造的生産者を育てる

消費するだけではなく、創造的で生産的な才能ある人材を育てることがゴール。

 

 

ひとまずこんな感じで、流れをつかめると少しわかりやすくなるかと書いてみたのですが。図表が使いこなせずテキストベースになってしまったのが想定外。

 

これからまた修正したりしてよりわかりやすくしたいです。

ご意見お待ちしております。

 

虹色教室のこちらの記事を合わせて読んでいただくとよりイメージがわくかもしれません。特に後半の虹色教室での実践例が参考になります。

 

blog.goo.ne.jp

また今後のアイディアとしてはこどもの活動内容を書き留めるフォーマットのようなものがあったら、記録ができて、後からこどもの興味をひいた活動をまとまって振り返ることができるかなとか、それが継続的な興味や才能の方向をつかむのに役立つかなとおもっています。

 

 

低学年向けの読み物

小1の上の子が、ひとりで本を読み始めたところなのですが、最近はまっている読み物をいくつか紹介します。

 

海賊ポケットシリーズ

 

なぞのたから島 (かいぞくポケット 1)

なぞのたから島 (かいぞくポケット 1)

 

 

これは以前にも紹介したことがあります。「おしゃべりなたまごやき」で知られる寺村輝夫さんの作品で、おもしろくかつ質のいい児童文学としておすすめです。

 

 どこかおっとりとした展開、ほんわかした挿絵、寺村さんお得意のユーモアあふれる語り口で楽しく読めます。シリーズで続いていくので気に入ったらどんどん読み進められますね。

 

キャベたま探偵シリーズ

 

 

これは図書館でたまたまみつけたのですが、よみやすく、展開もイラストもマンガ的とはいえ、物語としてよくできている印象です。

 

怪傑ゾロリシリーズ

 

 

これはもうわたしがいうまでもなく大人気なのでみなさんご存知かとおもいます。親視点からすると、これって本? ほぼマンガじゃない? とおもったりしますけど。まあ、いまの時点では本っておもしろい、ひとりで本を読むのって楽しいとおもってもらうのが大事だとおもっているので本人が気に入っていればいいかとおもっています。

 

 

学習まんが人物館シリーズ

 

マルガレーテ・シュタイフ (小学館版学習まんが人物館)

マルガレーテ・シュタイフ (小学館版学習まんが人物館)

 

 

これはこどもが学校の図書の時間に借りてきたものです。お友達に教えてもらったとか。伝記をマンガにしてあって読みやすく偉人の伝記に触れられます。これはもう本ではなくマンガですね。伝記ものはいままで興味を示したことがなかったのですが、これは読んでいるのでこういう内容に親しみを持つにはいいかなと。わりと考証をしっかりとして史実に忠実に作っている印象です。

 

いまのところうちの子は女性の伝記に興味をもって読んでいます。

 

ちなみにこのマルガレーテ・シュタイフさんという方は、シュタイフというドイツのテディベアで有名なぬいぐるみメーカーの創業者です。小さい頃ポリオで足が不自由になり生涯車椅子で過ごしたそうです。姉妹で裁縫を請け負って生計をたてていたのですが、ふとしたきっかけで当時珍しかったぬいぐるみ作りを始めたのだそうです。

 

マンガは確かにおもしろいし、わたしも好きですが、本の豊かな世界をぜひ存分に味わってほしいなとも思ったり。

 

図書館に家族で行って自分の好きな本をたくさん選んで借りてくる、という楽しみ方ができるようになってきたので、続けていきたいです。

 

あと、うちではわたしが読み聞かせが好きなので夜寝る前や朝起きた時に絵本など読んでいます。ひとりで読めるようになっても、読み聞かせしてもらうのはまた別の喜びがあるみたいですね。