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農業が子育ての、そして生き方のスタイルを変えた その3

農業は、私有地、階級的格差、そして狩猟採集民の社会に広がっていた平等とは全く違った条件も提供していました。

狩猟採集民は、得られる獲物や食べられる植物を探して動き続けていたので、土地や自分たちが持てるもの以外の有形財を持つことにはまったく経済的価値がありませんでした。それとは対照的に、農民の家族は自分の土地の権利を主張し、守らなければなりません。わざわざ耕したり、植えたり、栽培したりしたのですから、そこに他の誰かがやってきて、収穫をさせるわけにはいきません。

また、定住性の暮らしによって、食料を貯蔵したり、他の有形財を貯めたりすることもできました。このことによって身分の差が生まれたのでした。より多くの土地やものを所有した農民の家族が、より裕福になるのです。彼らは、より多くの子どもを養うことができ、その子らはより多くの遺産と高い地位を相続することができたのです。そのことはさらに結婚相手を惹きつけたり、(多くの子どもたちや使用人によって)自分たちの土地に杭を立てて仕切ったりするのに役立ちました。

結果的に、農業は狩猟採集民が受け入れることのなかった価値観を拡大させていったのです。それには、骨折り仕事、子どもの労働、私有財産、強欲、地位、競争が含まれます。

 

 

農業中心の暮らしがもたらした新たな価値観には骨折り仕事、子どもの労働、私有財産、強欲、地位、競争など、現代社会の問題となるものがすべて含まれています。

 

わたしたちはこうしたことが問題だとはおもっていたものの、それがまさか農業中心の暮らし由来の価値観だとは思ってもみませんでした。いままでは。

 

でも、原因がわかったいまは、そうでない生き方をすればいい、という新たな光が見えてきたような気がしています。