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読書をしながら、子育てしながら、人間の内面についていろいろ考えたりする毎日

まほうつかいのむすめ

 偶然医者の待合室で出会った絵本です。

 

まほうつかいのむすめ

まほうつかいのむすめ

 

 

熱でしんどそうな上の子にとりあえず読み聞かせていたのですが、大人がはっとさせられるような深い内容でした。

 

なんでも望みを叶えてくれるまほうつかいに、お姫様のように育てられている娘。最初はなんの疑問も持っていません。自分がただ「娘」とだけ呼ばれて名前がないことにすらなにも感じていないのです。

 

老化と死から逃れようと必死に魔法の本をよみふけり、娘の相手をしないまほうつかいに、むすめは、本が読みたいと頼みます。

 

まほうつかいはそれで邪魔をされないならとたくさんの本をだしてやります。本を読み、知識をつけた娘はさまざまな疑問を持つようになります。「わたしの名前はなんというの?」「わたしのお母さんはどこにいるの?」

 

まほうつかいに聞くと「おまえはバラだった、それを魔法で娘に変えたのだ」という。

 

娘は「それならわたしをバラにしてみてください。そうすればそれがほんとうかどうかわかります」という。

 

娘は1日だけバラとして生き、そうしながら心の奥底に問いかける。

 

本当にわたしはバラだったかしら?

 

すると「いいえ、違う」と感じる。

 

まほうつかいに「だましたのですね」というと、まほうつかいは「よくわかったな、実はおまえは魚だったのだ」という。次は魚になってみるむすめ。

 

次第にまほうつかいとむすめの知恵比べになってきて...。

 

さいごにむすめは自分にとっての真実を見つけ、そしていいます。


「どれほどの宝であろうと自由にかえられるものはなく、
愛よりつよい力はありません」

 

絵本で、こんなに力強くすばらしいことばに出会えるとは。

 

生きていく上でなくてはならないもの、それは自由、そして愛。わたしならそこに真実を付け加えるかも。

 

このお話しでも主人公は自分の本当の名前をみつけ、真実も見つけるので、せりふとして書かれていなくても真実の重要性は十分表現されています。

 

現代社会ではなかなか、自由や愛のかけがえのなさについて話す機会は少ないですが、絵本などを通じてこうしたことに触れるのはとても大切なことだと思います。